マダム櫻子のワインセラーからお届けする今が旬のお話


by yumewine

拝啓 敬愛する川上善兵衛さま 

先日、“岩の原ワイン”さんが来店。こまこまとお話をしていてふとかねてから疑問に思っていたことをたずねてみました。

それは川上善兵衛さんが若者だった頃には、上越では絶対に見ることも触れることもできなかったワイン造りをどうして思い立ったのか。

小作人の窮状を救うがためにお米以外の原料でお酒を造れる作物としてのぶどうに着眼したことも含めてそのきっかけとなる実物のワインとの出会いが絶対にあったはず。

それはきっと師である福沢諭吉先生との間かなと、かねてから勝手に推理してたので、その事をたずねてみたら、福沢諭吉ではなく福沢諭吉と交流のあった勝海舟にどこの国のワインだかを、飲ませてもらった。

その時の味を五感にやきつけ、その味を追い続けてワイン造りに励み、ぶどう造りも試行錯誤を重ね、生涯にわたる栽培のあれこれを記録した自筆の本がある。

その本が、日本におけるワイン造り、ぶどう造りのバイブルになっていると、聞きました。

やっぱり、そうだったのだ。

雪国ならではの知恵を使った石蔵、雪室などその土地の短所を長所に変えてのワイン醸造など、決してあきらめず粘り強く取り組む姿勢には頭が下がります。


明治維新の頃、日本には刀を持たずともさむらい以上に情熱をもって新しい時代のうねりの中に飛び込んでいった若者たちが多勢いて、その人々のおかげで今があるのだと感銘を受けています。

尊敬する川上善兵衛さま、今度岩の原さんにおじゃましたらお墓まいり必ずさせていただきます。場所は教えてもらいましたから。
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by yumewine | 2005-11-02 19:44 | 川上善兵衛さま